イベント入場料
イベント会場での入場料の値段に当然ながら不満を持つ人もいるだろう。
お金を払って入場する人にしてみれば、入りたいけれど1000円は高すぎると感じることもあるだろう。
ぼったくりじゃないのかと。
私だって実際にそう思う時もある。
しかし、あるイベントでボランティアスタッフとして働く機会が前に一度あった。
初めて主催側の活動に携わったことがきっかけで、私の入場料についての意識はガラッと変わった。
とにかくイベント主催というのは、お金がかかる。
まずいちばん大きいのは会場費・イベントで使用する道具や備品・そしてイベントの宣伝チラシの印刷代などさまざまだが、ちょっとした規模の催しでも軽く何十万という費用がかかる。
集まるスタッフは全員ボランティアでバイト代なんて出ない。
仮に費用が10万だとしても、お客様1人から1000円の入場費を頂いて、費用を回収するには確実に最低100人呼び込まなければならない。
万一、お客様がゼロだったら儲けゼロどころか大赤字になる。
そういうことなのだ。
そもそも価格は、お客様が決めることは出来ないのだ。
不平不満があるなら行かなければよいわけで、文句を言うだけ無駄な努力でしかないのである。
その理由は、1利用者の意見が全体では決してないからである。
しかし、1利用者にとっては自分の意見が全てであるので、意見を言うとクレーマー扱いされる懸念も最近の傾向なのである。
大好きだったプールの思い出
小さい頃、よく家族でプールに行った。
一番よく行ったのは、流れるプールやウォータースライダー、子供用の浅瀬のプールから、やけに広いプール、飛込みが出来る深いプール、ととにかく沢山のプールがある、市民プールをゴージャスにした感じのやつだ。
本当によく連れて行ってもらったので、おそらくそんなに値段もとらないのだろう。
もっぱら土日は近所の大きな公園で、無料の遊びをしていた我が家がそんなにレジャーに金をかけたとも思えないので、せいぜい入場料も市民プールに毛の生えたようなものだったのだろうと思う。
そこには小さな食べ物屋もあって、そこで私は始めて運動の後のやきそばやアメリカンドッグの美味しさを知ったのだ。
たとえそれが気の効かない安っぽいホットスナックだったとしても、疲労からくる空腹は最高の調味料である。
私がそこで一番好きだったのは何と言っても流れるプールだ。
本当に色々流れていて、どこぞのおぼれかかった親父からカップル、子供、はぐれて流されて泣いているやつ、それからありとあらゆる雑多なものが流れているのが、流れるプールだった。
今思えば、色々な意味で非衛生的だが、それでもとても楽しかったのを覚えている。
とにかく子供時代で一番楽しかったといっても過言ではない程、私はここのプールが好きだったのである。
そういえば余談だが、子供はみんな流れるプールが好きだったようで、小学校の水泳の授業でも先生が、「みんなで流れるプールを作りましょう」なんていう乙なことを言い出したものだ。
どうやってつくるかといえば、クラス全員が数珠繋ぎになってプールにはいり、枠のところをぐるぐると早足で歩いてかきまぜるのだ。
そうすると水流ができて流れるプールになる、という訳だが、果たして流れるプールなのか流すプールなのか定かではない。
それに、足を止めてしまうとすぐに流れがとまるから、流されることも出来ずにずっと歩いていなければならない、という、今思えば意味の分からない企画である。