人材派遣健康保険組合

登録型人材派遣では、派遣契約期間が3ヶ月~半年程度と短期で、更新される事もなく1回で終了する契約も少なくありません。
契約の満了に伴って、派遣会社と労働者間の雇用契約も自動時に解除されることになります。

雇用契約が切れるとそれまで加入していた健康保険や厚生年金の加入者資格も喪失します。

そのため、派遣で働く人の多くが次の派遣先が決まるまで、自ら国民健康保険や国民年金に加入し直し、新しい仕事が決まったら改めて派遣会社の健康保険等に入るという面倒な手続きを強いられていましたが、この組合の設立によって大幅に改善されることになりました。

次の仕事が決まるまでの間が1ヶ月程度なら派遣会社との雇用関係が継続しているとみなされ、被保険者としての資格を継続できることになっています。

参加企業は限られているので、派遣会社に登録する際は、そちらも合わせて確認するといいでしょう。
ただ、派遣に対する目が、昔ほどキツクないのは時代の流れですね。
正社員vs派遣みたいな、訳の分からない構図がありました。

正社員が優位なんてのは、仕事の能力とは全く関係ないことです。
派遣社員の方が高給だって有り得ます。

働き方は人それぞれ。
保証や安定のために働くことが、果たして働き方として最適なのかは議論するところですね。
皆、思考の枠が狭いです。

求人案内の力

昔、携帯販売の仕事をした。
携帯ショップの店員というやつだ。
まさか自分が携帯ショップの店員をやることになるとは露程も思わなかった。
自分がやる仕事ではないと思っていたのだ。

それは派遣会社からの仕事だったが、その派遣会社に入ったのは携帯販売の仕事がしたかったからではなかった。
募集自体はもっと曖昧で、仲間と一緒に考え、自分達で地域を調査し、目標を立てチームで仕事をするというようなものだった。
一応作業内容として「サンプリング」「ポスティング」と書かれていたような気もするが、そこは対して気にしてはいなかった。
募集サイトの中では明らかに異色で、私にとってはすごく輝いて見えた。
時給が高く、就業時間は短い。
単なる作業員のようなアルバイトではなく、今まで培ってきた自分の能力を活かせるようなそんな宣伝文に感じられた。
腰の重い私がすぐに応募するほどだった。
向こうからの折り返しもすぐにあり、翌日面接に向かうことになった。
結局、携帯ショップの店員をやる前にやった仕事は、思い描いていたような、また募集の文章にあったようなものではなく、普通のアルバイトにかなり近いものであったが、やりがいのある仕事だった。
その後、派遣登録している流れで携帯販売の仕事も行ったのだが、仕事内容に関しては特筆すべきことはない。
おもしろかったのは、そこに集まった人間であった。
派遣会社が出したなかなかの募集文章によって、集まってきたのは自分と似た考えを持つ、普通のアルバイトでは満足しない、何か夢のある人間ばかりだったのだ。
役者を目指している人、プロスポーツ選手、楽器奏者、若くして海外に出ようとしている人など本当に「レベル」の高い人達が集まったのだ。
実際の仕事は思ったものではなかったが、宣伝文章1つで集まる人間はこうも違うのだなと感じられた時間だった。